既婚男性が浮気する理由は、妻への不満だけではありません。承認欲求、愛情低下、怒り、性的欲求、刺激、低いコミットメント、機会など複数の要因が重なります。
そして見落としやすいのが、肉体関係より前に始まる「心の浮気」です。理由を理解することと、浮気という行動を正当化することは分けて考える必要があります。
「まだ動くべき? それとも今は待つべき?」――恋愛でいちばん苦しいのは、答えが見えない時間かもしれません。
自分だけでは整理しきれないときの選択肢を、こちらの記事で詳しくまとめています。
既婚男性が浮気する理由とは?研究で見える8つの動機
既婚男性が浮気する理由は、一つの原因だけでは説明できません。研究から見ると、怒り、性的欲求、愛情の低下、無視されている感覚、低いコミットメント、自尊心を満たしたい欲求、性的な多様性、状況要因など、異なる動機が存在します。
参考になるのが、Dylan Selterman、Justin R. Garcia、Irene Tsapelasらによる研究です。
2019年に『The Journal of Sex Research』へ掲載された研究では、浮気経験を自己申告した495人を対象として、その動機が調べられました。
対象者には若年成人が多く、男女を含む調査であるため、その結果をそのまま「既婚男性全体の心理」と断定することはできません。
それでも、浮気は「妻とうまくいっていないから」という一本線では説明できないことを考える材料にはなります。
主な動機 心理・状況の例
承認欲求・自尊心 異性から魅力的な男性として認められたい
愛情の低下 配偶者への恋愛感情が以前より弱くなっている
関係への不満・ネグレクト感 会話や親密さが減り、満たされていないと感じる
怒り・反発 配偶者への怒りや報復感情を抱えている
性的欲求 配偶者以外への性的関心を行動に移す
刺激・多様性 日常とは違う新鮮さや変化を求める
低いコミットメント 結婚関係を守る意識が弱くなっている
状況要因 飲酒や出会いなどが行動のハードルを下げる
ここで、最初に一本だけ明確な線を引いておきましょう。
浮気する理由があることと、浮気してよかったことは同じではありません。
寂しかった。
夫婦関係が冷えていた。
仕事で自信を失っていた。
別の女性に強く惹かれた。
これらは「なぜ心が動いたのか」を考える材料にはなります。
しかし、秘密の連絡を続ける、配偶者に嘘をつく、二人きりで会う機会を自ら増やすといった行動まで自動的に決めるものではありません。
承認欲求|「まだ男性として魅力がある」と確かめたい
既婚男性の浮気理由として考えられる一つが、異性から認められることで自尊心を満たしたい心理です。
結婚生活が長くなるにつれて、家庭では「恋愛対象としての男性」よりも、「夫」「父親」「家族を支える人」として見られる場面が増えることがあります。
そんなとき、家庭の外で女性から、
「本当に頼りになりますね」
「一緒にいると楽しいです」
「そんなところ、素敵ですね」
と評価されれば、自分が再び異性から魅力的な存在として見られていると感じる人もいるでしょう。
ただし、褒められて嬉しいと思うこと自体は浮気ではありません。
問題になるのは、その快感を繰り返し求め、特定の女性とのやり取りを隠し、その人からの承認を自分の心を支える重要な場所にしていったときです。
承認されたい気持ちは、多くの人が持っています。
だからこそ大切なのは、欲求があったかどうかではなく、その欲求をどう扱ったかです。
愛情の低下|妻を嫌いでなくても恋愛感情が薄れることはある
「浮気したということは、妻をもう愛していないのでしょうか」と考える方もいます。
けれど、現実の感情はそれほど単純ではありません。
結婚生活のなかで、配偶者を家族として大切には思っていても、恋愛初期のような強いときめきが薄れることはあります。
その状態で新しく気になる女性が現れると、
「こんな気持ちになるのは久しぶりだ」
「自分にもまだ恋愛できる感情が残っていた」
と強い刺激を感じる場合があります。
ここで注意したいのが、愛情が薄れたことと、秘密の恋愛へ進むことを同じものにしないことです。
恋愛感情が変化すること自体は、人間関係の中で起こり得ます。
そのとき、夫婦で向き合うのか、距離を取るのか、関係を見直すのか、それとも家庭の外へ逃げるのか。
そこには別の選択があります。
関係への不満|「家庭に居場所がない」が外への入口になる
夫婦の会話が減り、家庭では予定、子ども、お金、家事といった連絡事項しか話さなくなる。
そんなとき、職場などで自分の話を丁寧に聞いてくれる女性が現れると、その相手を心理的な居場所のように感じる場合があります。
「家ではほとんど会話がない」
「妻には仕事の話をしても分かってもらえない」
「ここまで話せるのは君くらいだよ」
こうした言葉とともに、家庭では話さない弱音や悩みを特定の女性へ繰り返し打ち明ける。
すると、本来は夫婦関係の中で扱うはずだった感情が、少しずつ家庭の外へ移動していくことがあります。
ただし、「妻が理解してくれない」という男性本人の説明だけで、夫婦関係の実態を判断してはいけません。
結婚生活には、少なくとも二人の視点があります。
浮気している本人が、自分の行動を納得しやすいように家庭の状況を解釈している可能性もあるからです。
怒り・報復|傷つけられた気持ちを外の関係で晴らすケース
浮気というと「恋に落ちた」「刺激が欲しかった」という説明に目が向きがちですが、Seltermanらの研究では怒りも一つの動機として扱われています。
夫婦喧嘩を繰り返している。
自分だけ我慢していると感じている。
配偶者から軽視された、裏切られたと感じている。
そんな感情が積み重なり、「自分だって好きにしていい」「相手にも同じ苦しさを味わわせたい」という反発につながることがあります。
これは純粋な恋愛感情とは少し性質が違います。
浮気相手が「運命の人」だから関係が始まったというより、夫婦関係で抱えた怒りの出口として、外の関係が使われている可能性があるからです。
その場合、浮気相手の女性がどれほど献身的に支えたとしても、男性本人が抱えている夫婦問題や怒りを根本から解決することはできません。
刺激・多様性|日常にはない「恋愛初期」を味わいたくなる
結婚生活は、恋愛の高揚感だけで成り立つものではありません。
仕事、家事、育児、お金、住居、親族関係、将来設計など、「生活」という現実が積み重なっていきます。
一方、新しく出会った相手との関係には、まだ生活責任が乗っていません。
返信が来るだけで嬉しい。
次に会える日が待ち遠しい。
相手の考えていることが全部は分からない。
その不確実さそのものが刺激になります。
ここを「運命の相手に出会ったから」と考えたくなる人もいるでしょう。
けれど、少し辛口に言います。
生活を背負っている妻と、楽しい時間だけを切り取って会える女性を同条件で比べることには無理があります。
妻とは、光熱費も子どもの予定も、疲れた夜も共有します。
外で会う女性とは、身なりを整え、予定を調整し、日常から切り離された数時間だけを共有できる。
それなら、後者が新鮮で魅力的に見える瞬間があるのは不思議ではありません。
だからといって、それが「妻より相性がいい証拠」とは限らないのです。
性的欲求|妻への愛情の有無だけでは説明できない
浮気には、感情的なつながりだけでなく性的な欲求が関係する場合もあります。
Seltermanらの研究でも、性的欲求と性的な多様性を求める動機は別の要素として扱われています。
つまり、
「浮気した=妻を嫌いになった」
とは限りません。
本人なりに妻への愛情を持っていたとしても、配偶者以外への欲求を行動に移す人は存在します。
矛盾しているように思えるかもしれませんが、人間の感情は一枚の紙のようにきれいには整理されません。
だからこそ、
「浮気したのだから妻への愛情はゼロ」
「私と浮気したのだから私こそ本当の愛」
という二択にすると、現実を見誤りやすくなります。
低いコミットメント|結婚を守る意思の弱さが表れることもある
もう一つ見落とされやすいのが、結婚関係そのものへのコミットメントの弱さです。
結婚しているという事実と、「この関係を守ろう」という意思の強さは必ずしも同じではありません。
夫婦間に問題が起きたとき、
関係を修復しようとする。
相手と話し合う。
自分の行動を調整する。
必要なら専門家へ相談する。
そうした努力よりも、外の関係へ気持ちを逃がすことを優先する人もいます。
特に、浮気が一度きりではなく、秘密の連絡や約束を重ねながら長く続いている場合には、単なる一瞬の誘惑だけでは説明できません。
「この結婚を守るために、自分はどこまで境界線を守るのか」という姿勢も見る必要があります。
状況要因|飲酒や機会は「原因」よりハードルを下げる要素
浮気が起きる場面では、心理だけでなく環境も影響します。
飲酒していた。
出張中だった。
二人きりになる機会が多かった。
パートナーと離れて暮らしていた。
こうした状況は、普段なら保っている境界線を緩めることがあります。
ただし、状況要因は浮気を必然にするものではありません。
同じ飲み会へ行っても浮気しない人はいます。
同じように出張しても、何も起こらない人が圧倒的に多いでしょう。
機会は入口にはなっても、そこから関係を続けるかどうかは別です。
既婚男性の浮気のきっかけは?職場・SNS・飲み会で距離が縮まる
既婚男性の浮気には、心理的な動機だけでなく特定の相手と親しくなれる機会が必要です。
きっかけになり得る場面には、次のようなものがあります。
- 職場で毎日のように顔を合わせる
- 残業や出張で二人になる時間が増える
- 仕事や家庭の悩みを相談する
- SNSで昔の恋人や同級生と再会する
- 同窓会や飲み会で距離が縮まる
- 趣味や習い事で定期的に交流する
- 単身赴任などで家庭から離れて暮らす
ただし、これらはあくまで「きっかけ」です。
職場やSNSそのものが人を浮気させるわけではありません。
職場では「仕事の信頼」が私生活の親密さへ変わることがある
職場は、既婚男性と女性が自然な形で長時間を共有できる場所です。
忙しい時期を一緒に乗り越える。
仕事上のトラブルを一緒に解決する。
残業中に雑談する。
出張先で食事をする。
こうした経験が積み重なると、相手への信頼が深まることがあります。
それ自体は問題ありません。
境界線が揺らぎやすいのは、仕事上の信頼が、
「妻には言えないけれど」
「君だけには話せる」
「家庭のことまで理解してくれるのは君だけだ」
という秘密を共有する私的な親密さに変わり始めたときです。
恋愛スピリチュアルの世界では、強く理解し合える相手を「魂レベルでつながっている」と表現することがあります。
けれど、毎日会い、同じ課題に取り組み、弱音や秘密まで共有していれば、心理的距離が縮まることに神秘的な説明は必要ありません。
親密になったことと、運命の相手であることは別です。

SNSや同窓会では「昔の自分」に戻る感覚が生まれやすい
SNSや同窓会をきっかけに、学生時代の恋人や昔好きだった相手と再会することもあります。
「久しぶり」
「元気だった?」
そんな短いやり取りから昔話が始まり、気づけば頻繁に連絡するようになる。
昔の知人が特別に感じられる理由の一つは、現在の「夫」「父親」「会社員」といった役割を背負う以前の自分を知っていることです。
その相手と話している間だけ、若い頃の自分へ戻れたように感じる人もいるでしょう。
「あのとき付き合っていたらどうなっていたのだろう」
そんな想像が膨らむこともあります。
ただ、記憶の中の恋愛には、現在の生活負担が存在しません。
家事も住宅費も、子育ての疲れもありません。
今の結婚生活という現実と、記憶から美しい部分だけを切り取った青春を比較すれば、過去が輝いて見えることがあります。
懐かしさと、現在から将来にわたって生活を築ける相性は別物です。
飲み会や出張では「その後に続けたか」が重要
飲み会や出張など、普段と違う環境もきっかけになり得ます。
Seltermanらの研究でも、飲酒などによって十分に考えにくかった状況は、浮気に関係する状況要因の一つとして扱われています。
ただ、出来事が起きた瞬間だけを見るのでは不十分です。
翌日から距離を取ったのか。
二人きりで会うことをやめたのか。
連絡先を整理したのか。
それとも、自分から再び連絡して秘密の関係を続けたのか。
ここには大きな違いがあります。
同じ495人のデータを用いたSeltermanらの別の分析では、怒りや愛情低下など関係性に根差した動機は、より長く続く関係などと関連する傾向が報告されています。
自己申告による調査なので因果関係まで断定はできませんが、少なくとも「浮気」という一言でまとめても、背景や続き方には違いがあることが分かります。
心の浮気をする既婚男性とは?この記事では4つの要素で整理
「肉体関係がなければ浮気ではないのでしょうか」と悩む人もいます。
毎日LINEしているだけなら友達なのか。
二人で食事するだけなら問題ないのか。
どこからが心の浮気なのか。
心の浮気には、医学的な診断基準のような統一ルールがあるわけではありません。
そこでこの記事では、状況を整理するために「恋愛感情・秘密・特別扱い・感情の優先順位」という4つの要素から考えます。
この記事で見る4要素 確認したい状態
恋愛感情 相手を恋愛対象として意識している
秘密 配偶者に知られたくない交流がある
特別扱い 他の友人や同僚とは明らかに違う扱いをする
感情の優先順位 喜びや悩みを配偶者より先に相手へ共有する
このうち複数が重なっているほど、単なる友情とは説明しにくくなっていきます。
たとえば、仕事で嬉しいことがあったとき真っ先にその女性へ連絡する。
落ち込むと妻ではなくその人へ相談する。
家族と過ごしている時間でも返信を気にする。
妻に見られないよう履歴を消す。
二人だけに通じる秘密や愛称が増える。
こうした行動が積み重なるなら、肉体関係がなくても、夫婦の外側に強い心理的な親密さが作られている可能性があります。
「君だけには話せる」が心の浮気を深めることがある
心の浮気で重要なのが、感情の共有です。
人は、自分の弱い部分や秘密を受け止めてもらった相手に親密さを感じることがあります。
「妻には話せない」
「家庭にいると疲れる」
「君と話すと落ち着く」
こうした会話が一度あっただけで心の浮気とは言えません。
しかし、家庭への不満や悩みを繰り返し特定の女性へ預けていくと、
「この人だけが自分を理解してくれる」
という感覚が強くなる場合があります。
ここには落とし穴があります。
家庭では、弱音を聞いてもらうだけでは関係は成立しません。
お金、家事、予定、子ども、親族、将来といった現実を一緒に扱う必要があります。
一方、家庭の外の関係では、その生活責任を負わずに「理解者」だけでいられる場合があります。
そのため、妻より外の女性のほうが自分を理解してくれているように感じても、相手の人間性だけではなく、関係の条件そのものが違う可能性を忘れてはいけません。
心の浮気は「感情の移住」と考えると見えやすい
私は、心の浮気を考えるときに「感情の移住」という言葉で整理しています。
これは研究上の専門用語ではなく、心の中心にいる相手がどこへ移っているのかを見るための、この記事独自の捉え方です。
以前なら、
「今日こんなことがあった」
と妻へ話していた人が、今では特定の女性へ最初に伝える。
以前なら家庭で共有していた悩みを、妻には隠し、その女性へ相談する。
休日に家族と過ごしていても、その女性からの連絡を待っている。
そうなれば、身体より先に、親密さの中心が家庭の外へ動いていると考えられます。
夫婦によって「浮気」の定義は違います。
それでも、配偶者に隠さなければ成立しない親密さかどうかは、一つの重要な目安になります。

スマホを隠すだけで心の浮気とは断定できない
浮気を疑っていると、スマートフォンの扱いが気になることがあります。
通知を急に非表示にした。
画面を伏せて置くようになった。
常にスマホを持ち歩く。
ロック方法を変えた。
こうした変化は不安を強めます。
しかし、一つの行動だけで心の浮気と決めつけるのは危険です。
仕事上の機密情報を扱うようになった。
金融サービスの利用が増えた。
単純にプライバシーへの意識が変化した。
別の理由も考えられます。
見るのであれば、一つのサインではなく変化の重なりです。
特定の相手との連絡だけを隠す。
帰宅時間も同時期に変わった。
説明しにくい外出が増えた。
特定の女性の話題だけ不自然に避ける。
夫婦の会話が減る一方で誰かとの連絡が増えている。
こうした複数の変化が同時に現れているなら、関係について話し合いたいと感じるのは自然です。
ただし、疑いだけでストーリーを完成させてしまわないことも大切です。
考えれば考えるほど、相手の気持ちは分からなくなるものです。
そんなときは「当たる・当たらない」だけではなく、今の状況をどう整理できるかという視点も大切です。
誰かに相談するなら何を基準に選べばいいのか、実際に確認しておきたいポイントをこちらで整理しました。
既婚男性が浮気するのは本能?遺伝だけでは説明できない
「男は本能的に浮気する生き物だから仕方ない」
そんな言葉を聞くことがあります。
しかし、遺伝や生物学との関連を調べた研究が存在することと、「男性は本能で浮気する」と断定することは別です。
Cherkasらが2004年に発表した研究では、英国の女性双生児1,600組超を対象に、過去の不貞経験や生涯の性的パートナー数などが調べられました。
研究では不貞経験の個人差について遺伝的要因の寄与が推定されています。
ただし、対象は女性双生児です。
さらに研究上の「遺伝率」は、特定の集団における個人差を統計的に説明する概念であり、「ある人の浮気の41%が遺伝で決まる」という意味ではありません。
また、この研究では候補とされたAVPR1A遺伝子との明確な関連は確認されませんでした。
したがって、「浮気遺伝子がある」「親が浮気したから子も浮気する」と単純に結論づけることはできません。
DRD4の研究も「遺伝子が浮気を決める」という話ではない
Garciaらが2010年に発表した研究では、181人の若年成人を対象に、ドーパミンD4受容体遺伝子DRD4の特定の多型と、一夜限りの関係や自己申告による不貞経験との関連が調べられました。
特定のアレルを持つ参加者で、そうした行動の報告が多いという関連が示されています。
ただし、これも小規模な若年成人サンプルによる関連研究です。
一つの遺伝子が、人間の浮気行動を決定すると証明した研究ではありません。
「浮気遺伝子」という言葉は分かりやすく刺激的です。
しかし、刺激的な見出しと科学的な事実は別です。
行動傾向の一部に遺伝的要因が関係する可能性が研究されていることと、
「遺伝だからどうしようもない」
という話には大きな距離があります。
「男性だから仕方ない」と責任まで消す必要はない
結婚していても、魅力的な人に出会うことはあります。
異性から褒められて嬉しくなることもあります。
日常に退屈する瞬間もあるでしょう。
誰かに一瞬惹かれることさえ、感情としては起こり得ます。
しかし、感情と秘密の関係は同じではありません。
惹かれたと気づいて距離を取る。
二人きりになる機会を減らす。
連絡頻度を調整する。
家庭の不満は配偶者と話し合う。
自分のストレスは別の方法で処理する。
そうした選択肢があります。
生物学的な要因について考えることは大切です。
けれど、それを「本人には選べなかった」という免罪符に変える必要はありません。
既婚男性が浮気する理由を知ったあと、何を見るべき?
ここからは私見を交えてお話しします。
既婚男性の浮気理由を調べている方の多くは、心理学そのものを知りたいのではなく、
「なぜ彼はこんなことをしたのか」
「奥さんに不満があったからなのか」
「私を本気で好きだったからなのか」
「私が支えれば彼は変わるのか」
と、自分自身の恋愛への答えを探しているのではないでしょうか。
その気持ちは自然です。
理由が分かれば、苦しい出来事に意味を与えられる気がするからです。
ただ、私はそこで「唯一の理由」を作り上げないことが大切だと考えています。
一人の男性の中に、
妻への不満がある。
女性から認められて嬉しい。
刺激を感じている。
性的に惹かれている。
仕事でストレスを抱えている。
たまたま会える環境があった。
これらが同時に存在することはあり得ます。
「彼は寂しかっただけ」
「妻とうまくいっていなかっただけ」
「本当に好きなのは私だけ」
という一つの物語ですべてを説明しようとすると、見たくない現実まで見えなくなってしまいます。
「妻が悪い」「浮気相手が悪い」だけでは整理できない
浮気が起きると、原因を一人の人間へ押しつけたくなることがあります。
「妻が冷たかったから浮気した」
「別の女性が誘惑したから浮気した」
確かに、夫婦関係に問題がある場合もあれば、相手側から強く働きかけた場合もあるでしょう。
それでも、人間関係の問題と、浮気という行動を選んだことは分けて考える必要があります。
夫婦関係に不満があるなら、
話し合う。
第三者へ相談する。
一度距離を置く。
関係を終えてから次の恋愛へ進む。
ほかの選択肢もあります。
だから、妻が「私がもっと優しくしていれば浮気されなかった」とすべてを背負う必要はありません。
同じように、既婚男性と恋愛関係にある女性が、
「奥さんが理解してくれないなら、私が彼を救わなければ」
と背負う必要もありません。
誰かの不足を埋め続けることと、自分が大切にされていることは同じではないのです。
浮気の本質は「心が動いたこと」より境界線の扱い方に出る
私は、既婚男性が浮気する理由を考えるとき、最終的には境界線をどう扱ったかを見るのが重要だと思っています。
なぜなら、浮気の背景として挙げられる多くの感情は、浮気する人だけが持つ特殊なものではないからです。
寂しい。
認めてほしい。
誰かに惹かれた。
結婚生活が退屈に感じる。
仕事から逃げたい。
昔の恋人を懐かしく思う。
こうした感情なら、多くの人が人生のどこかで経験するでしょう。
それでも、全員が浮気するわけではありません。
誰かに惹かれたと気づいて距離を取る人もいます。
二人きりになる機会を減らす人もいます。
家庭の不満を外の異性へ預けるのではなく、配偶者との対話へ戻そうとする人もいます。
反対に、
「相談しているだけ」
「ただの友達」
「まだ何もしていない」
と言いながら、秘密の連絡を増やし、二人だけの時間を作り、少しずつ境界線を動かしていく人もいます。
私は、浮気しない人とは「結婚した瞬間から他人に一切心が動かない人」ではないと思っています。
心が揺れたときに、自分が交わした約束や相手の尊厳を思い出せる人です。
「運命の人」という言葉より、現実の行動を見る
スピリチュアルの世界では、強烈に惹かれる相手を「魂のご縁」「運命の人」と表現することがあります。
私はスピリチュアルな視点そのものを否定していません。
けれど、それが現実を見えなくする霧になってはいけないと思っています。
強く惹かれた。
不思議な偶然が重なった。
何時間話しても飽きない。
相手だけが自分を理解してくれる気がする。
その感覚が本人にとって本物である可能性はあります。
それでも、強い感情と、誠実な関係であることは別です。
「なぜこんなに好きなのだろう」と考えると同時に、
「約束を守っているだろうか」
「秘密がなければ成立しない関係になっていないだろうか」
「誰か一人に負担を押しつけていないだろうか」
「私はこの関係の中で自分らしくいられているだろうか」
という現実の問いも持ってください。
理由を知る目的は、彼の行動を美化するためではありません。
自分を責めるためでもありません。
心理、状況、そして本人の選択を切り分けて見るためです。
まとめ|既婚男性が浮気する理由は一つではない
既婚男性が浮気する理由には、承認欲求、愛情の低下、関係への不満、怒り、性的欲求、刺激や多様性への欲求、低いコミットメント、飲酒や出会いなどの状況要因が複雑に重なります。
職場、SNS、同窓会、飲み会、出張、単身赴任などは、それ自体が浮気の原因なのではなく、心理的に揺れている人に関係を深める機会を与える入口になり得ます。
また、肉体関係がなくても、この記事で整理した恋愛感情・秘密・特別扱い・感情の優先順位が複数重なり、親密さの中心が家庭の外へ移っているなら、心の浮気として問題になる可能性があります。
遺伝や生物学との関連を調べた研究もありますが、「男性は本能的に浮気するから仕方ない」「特定の遺伝子があるから本人には止められない」と単純化できるものではありません。
浮気の理由を知ったあと、本当に見るべきなのは「どんな事情があったか」だけではありません。
心が揺れたあと、その人がどんな境界線を選び、どんな行動を続けたのか。
その視点を持つことで、浮気を必要以上に美化することも、すべてを自分の責任として抱え込むことも避けやすくなります。
よくある質問
既婚男性が浮気する一番多い理由は何ですか?
一つだけを「最も多い理由」と断定するのは難しいです。研究によって対象者や浮気の定義が異なり、承認欲求、夫婦関係、性的欲求、愛情低下、刺激、コミットメント、状況要因など複数の背景が確認されています。
肉体関係がなくても心の浮気になりますか?
夫婦によって境界線は異なりますが、肉体関係がなくても問題になることはあります。この記事では、恋愛感情、秘密、特別扱い、感情の優先順位の4点が複数重なるかどうかを整理の目安としています。
既婚男性が浮気するのは本能だから仕方ないのでしょうか?
「男性は本能で浮気するから仕方ない」と科学的に断定することはできません。遺伝や生物学と行動傾向の関連を調べた研究はありますが、個人の浮気を一つの遺伝子や本能だけで決定するものではありません。
ここまで読んでも、「私の場合はどうなんだろう」と答えが出ないこともあると思います。
恋愛は、一般論だけでは割り切れない部分があるからです。
だからこそ、一人で同じことを考え続ける前に、第三者の視点を借りるという方法もあります。
ただし、相談先はどこでもいいわけではありません。
選ぶ前に知っておきたいことを、こちらの記事で分かりやすくまとめています。読むだけなら数分です。迷っている方は、判断材料のひとつとしてどうぞ。



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